【Column】古いマンションの不満1位は?

【Column】古いマンションの不満1位は?

古いマンションの不満1位は「結露・カビ」

 古いマンションで最も多い悩みが、壁や窓廻りに発生する結露やカビ。カビは結露が乾かずにいつまでも湿っているところに発生するので、カビが生えるところに結露アリと疑ってよいでしょう。結露とは、空気中の水蒸気が冷やされて水滴になる現象。夏に冷えたグラスの表面が濡れるのと同じ原理で、冬に暖房された家の中の空気が、冷たくなった窓ガラスや壁に触れると結露するのです。

 古いマンションで結露が起こる原因は、明らか。断熱性が低いため、冬になると窓や壁が冷たくなるからです。特に冬は入浴や煮炊き、室内干しに加えて、加湿器を使ったりして、家のあちこちで水蒸気を発生しています。さらに人間も大量に水蒸気を発しているので(子ども1人で加湿器1台分)、寒くて閉め切った家の中は自然と湿度も上がるのです。


出典:小谷和也「リノベで暮らしを変える 間取りのレシピ100」(2022、株式会社エクスナレッジ)

                      

                            

マンションは戸建てより結露ができやすいのか

マンションは鉄筋コンクリートで造られており、隙間が無く居室内は気密性の高い空間です。さらに、コンクリートは水蒸気を透しにくい性質もあわせ持っています。気密性が高いと冷暖房効率は良いのですが、換気を行わなければ湿気がこもってしまいます。

また、コンクリートは打設後、水分量が落ち着くまでに10年かかるといわれており、特に最初の2~3年は放出される水分が多くなります。しかもこの水分、外壁は水分を通しにくいため、主に室内に放出されることになるのです。結露の発生しやすい冬季に入居した場合は特に換気に気を付けましょう。


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